2010年 09月 12日
バングラッシー
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バラナシにはマリファナのガバメントショップがある。
まったくどうしようもない国である。
したがって、世界中のジャンキーたちが集まってくるわけだ。
そして、バングラッシーというマリファナ入りのラッシーまでも喫茶店で飲めるのである。
感覚的にはマクドでストロベリーシェイクを飲むような感じで普通に飲まれておる。
ある日、山ちゃん、ベンジーと一緒にゴードーリヤ交差点にほど近いラッシー屋に行った。
そこは大阪の三角公園周辺でたこ焼き屋が乱立しているような雰囲気でバングラッシーを飲ませる店が軒を連ねておった。
交差点では警官が棍棒を片手にフエを吹きながら交通整理をしている。
店の中は丸見えである。
こんなところでこんなファンキーなドリンクを飲んじゃって大丈夫なのかしら・・・。
そう思いつつも、店の中に入った。
店内は6畳ぐらいしかなく、プラスチックのいすが10個ぐらい無造作に置かれているだけである。
そこにじいさんやらオバちゃんらが座って黙々とラッシーを飲んでおる。
なんつーか野戦病院でジョッキに入ったゲボを飲まされているような異常な雰囲気である。
狂ってるのか、この町は!?
店のおっさんが注文を取りたそうだったので、早速頼んでみた。
ぼくはビビっていたのでミディアムを注文したが、山ちゃんとベンジーはつけ麺の大盛りを頼むかのような嬉しそうな顔で「バングラッシー、マハラジャ!」と元気に注文。
こいつらは調子に乗っていろいろ痛い目にあっているにも関わらず、まったく懲りない人間である。
おっさんの作り方を見ていると、まず薄汚い壺にバナナを入れ、棒でグチョグチョに潰している。
そんでもって戦時中床下で作っていたドブロクのようなラッシーをグチョグチョバナナに投入。
最後に汚いビンに入った青汁のような緑の液体を入れて、さらにくちゅくちゅかき混ぜて終了。
保育園児が泥んこ遊びに興じているようなもんである・・・。
やれやれ、これを飲むんかいな!?
恐る恐る口をつけてみると、案外うまい。
といっても、バナナ味のゲボである。
バングラッシーを飲む際は決してゲボを想像してはいけない。
確実にえずきます。
なんとか飲み終えて金を払って店を出た。
いくらか覚えてないが、マハラジャ飲んでもせいぜい50円ぐらいのもんだった気がする。
インドの一般庶民が飲んでるんだから、高いわけがないのである。
シンさんによるとジョイントと違ってラッシーは効いてくるのに30分ぐらいかかるそうだ。
だから、ラッシーを飲んでてくてく宿に歩いて帰り、一服したあたりで効いてくるらしい。
宿についてロビーでまったりしていると、徐々にふわふわした感じになってきた。
そんでもって追い打ちをかけるように山ちゃんの部屋でジョイントを吸うと、完全に気持ち良くなりそのまま就寝。
それから数日してまた例のバングラッシー屋に行った。
今日はストロングにしてみたが・・・。
帰ってロビーでダラダラしていると、強烈に視界が歪んでくるのである。
「山たん・・・、なんか今日はめためたきてへんんんんんんっ!?」
「そ、そうっすねえええええええ。なんか、んぐっ、ヤバイっすうううううう!!」
ろれつが回らない。
酒に酔っ払ったのとはまた違うふらふら感が襲ってきて、とにかく部屋に戻りたくなった。
立って階段をのぼることができず、四つん這いになりながら、なんとかベッドに転がり込んだ。
寝転がっていてもベッドから体が浮いているような感覚がある。
一人エクソシスト状態である。
寝ているのか、寝てないのかよくわからない状態で気付くと朝になっていた。
シンさんによると、たまにヘロインが入っているらしいので、多分それじゃないかと。
頼みもしないオプションはやめてもらえます?
by myproblem
| 2010-09-12 01:09
| インド