2008年 10月 24日
コールドリバーゲストハウス
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ルアンパバーンにあるコールドリバーゲストハウス。
ルアンパバーンを代表する日本人宿だ。
ポルトガルまで旅をしたのだが、思い出に残る宿がいくつかある。
タイ・バンコクの「さくらゲストハウス」
マレーシア・ペナンの「LOVE LANE INN」
インド・バラナシの「オムレストハウス」
ネパール・ポカラの「ゴータマの家」
ネパール・カトマンズの「インパラホテル」
スペイン・バルセロナの「アリラン」
そしてラオス・ルアンパバーンの「コールドリバーゲストハウス」
これらの宿は、比較的長くいた。
さくらゲストハウスはトータル100日以上泊まったし・・・。
「部屋や立地がよかったから」という理由で思い出に残っている宿は一つもない。
バルセロナのアリランなんて、初めて訪れる人は絶対に見つけられない。
なんせ無認可の闇ゲストハウスなので、看板はいっさいなし。
部屋はワースト3にがっちり入っているほど、まったくお勧めできない。
なのになぜ思い出に残っているか。
それはやっぱり「人」がよかった。
宿のスタッフがめちゃくちゃいいヤツだったり、そこで出会った旅人が常軌を逸したオモロイやつだったり。
部屋にバッタが大発生したり、窓に鉄格子がはまっているだけなので蚊が大量に入ってきたりというダメな部分をカバーして有り余るほど、そこにいる人間やそこでの出会いが魅力的なのだ。
そして1日1日と滞在が長引いてしまう。
またその国を訪れたら、そこに泊まりたいと思ってしまう。
コールドリバーゲストハウスも、そんな魅力をもった宿だった。
バスから降りたぼくはベンチに座ってガイドブックを開いた。
ルアンパバーンにはたくさん外国人向けの宿があった。
その中で「コールドリバーゲストハウス」の紹介記事の印象がよかったので、そこに行こうと思った。
客引きのおばちゃんが声をかけてくる。
「宿は決まってる?」
「コールドリバーゲストハウスってところに行こうと思ってるんやけど」
「あ、それウチ。ちょっと待ってて」
そう言っておばちゃんはトゥクトゥクのおっさんにぼくを宿まで乗せていくように伝えた。
トゥクトゥクには欧米人が4人ぐらい乗っていた。
ぼくを乗せてトゥクトゥクは出発した。
バスターミナルはルアンパバーンの町はずれにある。
ゲストハウスが並ぶ通りで一人一人客をおろしていく。
ぼくは最後まで乗っていた。
一件の中華料理屋の前で降ろされるぼく。
「ここ?」
「イエス」
「はぁ?ゲストハウスちゃうやん!ほんまにここ?」
「イエス」
おっさんの指さす方向には「Cold River Guest House→」という看板が。
中華料理屋の脇の道を歩いて行った。
両脇にはゲストハウスが立ち並んでいた。
どこも建物の前には庭があり、宿泊者がくつろげるベンチが置いてあった。
その路地の奥の方にコールドリバーGHはあった。
建物の前に大きな木のテーブルとイスが置いてあって、そこで日本人が何人かたむろっていた。
「コンチワっす」
「ういーっす!」
雰囲気はよさそう。
新しい宿に一人で来ると、この瞬間が一番緊張する。
ここにいるメンツはなかなか楽しそうだ。
これは最初の一瞬でわかる。
ここは経験の浅いパッカーも各国を渡り歩いてきたツワモノもごちゃごちゃに混ざっていて、和気あいあいとした空気が流れておる。
でも、残念ながらこういう宿ばっかりじゃない。
ツワモノバックパッカーばかりが集まっている宿。
ここは初心者は辛いと思う。
旅だけでなく、生きることすべてに疲れた人たちが発するどよ~んとした空気。
挨拶しても返してこない。
「今着いたばかりなんすけど、ハラ減っちゃって。近くに安くてうまいメシ屋ってないすか?」
「しらねぇな」
「いつもどこで食ってるんすか?」
「そこらへん」
だきゃらそれを教えろっつーのっ!
確かにぼくも今ではちょっと旅慣れてきたこともあり、卒業旅行で来ている大学生が「ウィークエンドマーケットに行きたいんですが、バス停ってどこですか?」なんて尋ねてくると、「全部おメーが持ってるガイドブックに書いてあるっつーの!」って思ったりするけど、実際は「おれ今からコンビニにコーヒー買いに行くからついでに教えてあげるよ☆」なんておせっかいを焼いてしまう。
ぼくも最初はなーんもわかんなかったもんなぁ。
ガイドブックに書いてあっても、その建物が見つからないなんてこともよくあったし(地球の歩き方の記事や地図はかなり間違っている)。
とりあえずコールドリバーGHに泊まっているメンツの雰囲気は合格。
部屋はシングルルームで8か9ドルぐらいだったかな。
ツインルームが12~15ドルぐらいだったと思う。
トイレ・シャワーは共同。
部屋にエアコンはなかったが、夜はファンで十分。
建物は新しくなかったが、きれいに保たれていた。
しばらくゆっくりとしたルアンパバーンでの時間が流れる。
by myproblem
| 2008-10-24 23:35
| ラオス